懐かしいアンティークミシンって今でも使えるの?電気がいらない昔ながらのミシンにチャレンジしてみませんか?
今では電動ミシンが主流になっていて、電気がいらないアンティークミシンを手に入れようと思っても、なかなか手に入れることができないと思っている人も多いかと思います。
またたとえ手に入っても使い方がわからないし、操作も難しそうですよね。
でも実際にアンティークミシンをオブジェとしてだけでなく、実用品として愛用している人もいるようです。
ではアンティークミシンはオブジェ以外の魅力として、どのようなメリットがあるのでしょうか?
今回はおばあちゃんが愛用していたような、懐かしいアンティークミシンについて取り上げてみました。
こちらの記事でもおすすめミシン製品を紹介していますので参考にして下さい。
目次
いまだにアンティークミシンが愛用される3つの理由
今では電動ミシンのみならずさらに進化したコンピューターミシンが出回っているのに、いまだにアンティークミシンにこだわっている人がまだまだ存在します。
ではなぜアンティークミシンが今でも愛用されているのか?
その理由について主に3つ取り上げてみました。
電気が要らない
オフグリット生活という言葉をご存知でしょうか?
オフグリット生活とは、家屋などで電力会社が提供する送電網につながっていない状態のことで、その代わりに自家発電や太陽光発電を主な電力源にするライフスタイルのことを言います。
このような環境に優しいライフスタイルを目指した人達が登場し始めたのは2011年の東北大震災がきっかけで、万が一の天災などで電力がストップした時に備えるという発想からでした。
このように電力を自分の家で作り出し、極力電気の使用を抑えるというオフグリット生活はメディアでも取り上げられ、その中で電気の要らない足踏み式のアンティークミシンを使用していた人が登場していました。
アンティークミシンは電気が要らないので電気代が抑えられるだけでなく、電源に近い所でなくても日光が入り照明が要らない場所で使用できるというメリットがあるからです。
手回し式のものであれば革も縫える
洋裁で洋服やカバンなどを作る場合はほとんど電動やコンピューターミシンを使う人が多いかと思いますが、他の素材を使用する場合は自動で動くミシンだと針が折れてしまったりうまく縫い合わせることができなかったりする場合があります。
このような時に便利なのが、手回し式のアンティークミシンです。
普通の裁縫の場合は手回しだと効率が悪いですが、革製品やポリプロピレンの薄板など特殊な素材を縫い合わす場合は、手回し式のミシンでゆっくり縫っていく方が確実にきれいにしっかりと仕上がります。
手回し式のアンティークミシンなら貫通力も抜群でミシンの進み具合も速すぎず、針が折れてしまうということもありません。
音が静かで周囲に気を使わなくて良い
電動やコンピューターミシンはフットペダル式でもボタン式でも、いったん動き出すとモーター音が大きくて夜に使用するのは少々ためらわれます。
でもアンティークミシンなら足踏み式でも手回し式でも音が静かで、夜でも周囲に気を使わなくて済みます。
足踏み式の場合は音がしないわけではありませんが、テレビや会話の音声を邪魔するほど大きくはないので、好きな時間に使えるというのも大きなメリットです。
こちらの記事でもおすすめミシン製品を紹介していますので参考にして下さい。
海外では100年物のアンティークミシンも
国内のミシンメーカーでは主に家庭用はブラザーやジャノメ・リッカ―、工業用はシンガーやジューキなどから発売されていたミシンが多く残っていますが、海外製ではドイツやイギリス製のアンティークミシンが国内でも販売されています。
ドイツ製やイギリス製の中には100年物のアンティークミシンもあり、修理を繰り返しながらおばあちゃんから子・孫の世代にわたるまで大切に使用されてきたり、あるいは現役でまだまだ動かせたりするものも残っています。
これほど長らく愛用されてきたのも、電気を使わず手動で動かされてきたからこそ。
懐かしくておしゃれな見た目だけでなく実用性や耐久性の面から見ても、アンティークミシンはあなどれないソーイングアイテムなのです。
自宅で長く眠っているアンティークミシンは使えるか
自宅でながらく眠っているおばあちゃんのアンティークミシンがあるけれど、そのまま使えるのか、それともリサイクルショップに出そうかと悩んでいる人もいるかと思います。
本当にもう使わないとわかっているならば、リサイクルショップよりも専門の買取業者に買い取ってもらうことをおすすめします。
またネットで検索するとアンティークミシンを専門に取り扱っている業者もあるので、そのようなところで買い取ってもらうのがおすすめです。
でも少しでも使ってみたいと思うならば、アンティークミシン修理士の工房というホームページを開設しているミシン一番店というところに依頼すると、実際に使えるアンティークミシンによみがえらせてくれます。
ミシン一番店は熊本県内にある創業60年のミシン販売店の老舗で、国内を問わず海外から取り寄せたアンティークミシンをよみがえらせて販売しています。
ミシン一番店が取り扱っている海外物の中にはおしゃれなデザインのものも多く、初めて目にするような希少価値の高いミシンも結構ありますので、ホームページを見るだけでもアンティークミシンの魅力が伝わってきます。
アンティークミシンの中には子供用のトイミシンも
最近では日本国内でもホンモノ顔負けのおもちゃのミシン、トイミシンが出回るようになりましたが、実はアメリカやイギリスではすでに1900年ごろから子供のための手回しトイミシンが販売されていました。
ただし1900年ごろのものは実用できないものが多く、オブジェとして販売されていますが、1950年代以降のものなら実用できるものが結構残っています。
トイミシンは大人用と比べるとサイズも小ぶりですが、専用の収納箱が付いていて実際に手で回すと縫製ができるようになっています。
糸の調子や縫い目の調整などの機能も本物のミシンと変わらないものから、下糸がいらない簡単なものまでありますが、薄地でお人形の服や小物を作るには十分の機能が付いていますので、親子で楽しめるソーイングアイテムです。
ちなみに針は専用のものが販売されていて、ミシン一番店のホームページでも購入することができます。
足踏み式のアンティークミシンの使い方とコツ
アンティークミシンの中でも手回し式のものは初心者でも使用しやすいのですが、足踏み式の場合は使い方にもちょっとしたコツが必要です。
足踏みペダルは最初のうちは慣れるまで両足を乗せて踏むのがおすすめです。
最初から片足で踏むとペダルが重くてバランスがとりにくく、うまく布送りができないことがありますので注意しましょう。
また足のサイズが大きい人は両足をそろえて、つま先とかかとでペダルを押すようにするとうまく踏めます。
反対にサイズが小さい人は両足を互い違いにして、片方はつま先でもう片方はかかとで押すように踏むとペダルが軽くなり踏みやすくなります。
ただし踏む時にあまり力を入れ過ぎると、ペダルの動きに抵抗して逆回転してしまうこともありますので、あまり力を入れ過ぎないようにしましょう。
初めて足踏み式ミシンを使う人は、最初は糸も布も使わずにペダルの踏み方に慣れておくのがおすすめです。
慣れてきたら端切れを縫ってみて、正しく前に進んでいるかどうか確認しながらゆっくりと縫うようにして下さい。
最初は難しく感じるかもしれませんが、何度も練習すれば逆回転して布が戻ってしまうこともなく、スムーズに楽しくソーイングできるようになります。
まとめ
50代以上の人は家庭科の時間に、足踏み式ミシンで実習を受けた経験があるのではないでしょうか?
電動ミシンと比べると最初は慣れるまで少し時間がかかりますが、ペダルがうまく踏めるようになると電動ミシンとそん色ない仕上がりになり、結構楽しかった思い出があります。
最近では足踏み式や手回し式のアンティークミシンを知らない世代の人でも、ネットで見てその魅力に取りつかれて購入する人もいるようで、インテリアとしてだけでなく実用品として愛用している人もいます。
上下糸調子の調整は機種によって若干違うようなので、ネットで説明書や動画を見て行って下さい。
おばあちゃんが使っていた大切なアンティークミシンがあれば、一度修理してもらってトライしてみてはいかがでしょうか?