ミシンの始まりはいつ?どこで誰が発明したのでしょうか
今ではすっかり身近になったミシンですが、その始まりはいつになるのでしょうか?
またこれだけの便利な機械を誰がどのように発明したのかやはり気になるのではないでしょうか。
ミシンは家にあるととても便利ですが、この小さな機械ができあがるまではやはりいろいろな事があったようです。
どのようにして作られ日本に伝わったのか、ちょっと探ってみるのも面白いかもしれません。
こちらの記事でもおすすめミシン製品を紹介していますので参考にして下さい。
どうして「ミシン」というのか
子どもの入園準備などにも大活躍のミシンですが、そもそもどうして「ミシン」というのでしょうか?
今まで当たり前のようにそう呼ばれてきたので考えたことがない人も多いと思いかもしれません。
ただ「ミシン」と読んでいるのはどうやら日本だけのようです。
これだけ普及しているのに世界共通語ではなかったというのも少し驚きますが、それには日本人ならではの理由があると言われています。
そもそも「ミシン」は「sewing machine」といい、直訳すると縫う機械、マシンの事を指しています。
特に名前がついていたわけではなく、縫う機械というのがはじまりですが、日本人がそれを聞いた際に「ミシン」という風に聞こえたためというのが定説のようです。
英語に慣れていなかった日本人らしい聞き間違いですが、それはそれで納得できてしまうかもしれません。
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ミシンの始まりについて
ミシンは布小物を作る際にあるととても便利ですが、一体いつどこで発明されたのでしょうか。
手縫いで頑張っていた時代に比べるとかなり作業も楽になったはずです。
この発明により作品の仕上がるスピードも速くなったでしょうし、制作の幅も広がりいろいろな面で自由度も増していったのではないでしょうか。
いろいろな説があるようですが、有力な説から少し考えてみましょう。
記念すべき第一号はイギリスから
ミシンの記念すべき第一号はイギリスだと言われています。
1790年に家具製造業者のトーマス・セントによってつくられ特許をとったのが始まりで、この時のミシンはチェーンステッチミシンとして発明されました。
ただすぐにそれが流行ったわけではなく、手違いによってほとんど知られない状態のまま時が流れてしまったと言われています。
せっかく発明したにもかかわらずちょっと残念ですが、長い間人目触れることはなかったようです。
その後、機械製造業のニュートン・ウィルソンという人によって復元されやっと表舞台に登場したのがこの第1号のミシンです。
横長で今のミシンに少し形が似ているかもしれません。
ただその時にはすでにほかのミシンが世に出回っていたそうで、ちょっと不思議な始まりと言えるのかもしれません。
刺繍ミシンはオーストラリアから
1814年オーストリアの仕立て屋であるジョセフ・マルディスペルガーによって刺繍ステッチのミシンが特許を取得しました。
またこの人はこれ以外にも特許を取得したものもありかなり頑張ったようですが、ミシン自体の性能があまりよくなくそれほど流行ったりはしなかったようです。
ミシンというと縫う機械ですが、欠陥が多くかえって手間がかかるため利便性に欠けてしまったことが原因と言われています。
機械を発明するだけでもすごい事ですが、使いやすように作るというのはとても大変な作業なのかもしれません。
フランスでは大量生産
1830年にはバーシレミー・シモニアという人によってフランスでも特許がとられています。
このミシンは少し縦に大きい感じのものですが、つくりがとても単純だったためミシンそのものを大量につくり、たくさんの人が利用できるようになりました。
そのころはちょうど軍服がたくさんつくられていた時代ですが、このミシンの導入でかなり助かったのではないでしょうか。
軍服と言うとそれなりに生地もしっかりしていたでしょうし、手縫いでつくるのは大変だったかもしれません。
ただその一方で今まで手縫いで仕事に携わってきた人は不安に感じることもあったようです。
今でもそうですが、機械化されると人がいらなくなり仕事がなくなるという状況が起こるため、ミシンを壊したりなどちょっとした混乱もおこりました。
アメリカではさらに発達し、シンガーが登場
アメリカでさらにミシンは進化しました。
販売を目的とし、できることも増えますます便利になっていきます。
日本でもよく知られているシンガーもアメリカですが、今ではとても有名なメーカーとなっています。
まず1819年にジョン・ノーズルという人によってバックステッチができるようになりました。
その後1832年にウォルター・ハントによってロックステッチなどが発明されましたが特許権を譲渡したためまだすぐに実用化はされませんでした。
アメリカで初めて特許をとったのは1842年になりますがジョン・ジエー・グリーノフと言われています。
ただこれも実用化まではいかなかったようです。
その後のも幾人もの人が技術を開発し特許を取得していますが、なかなか実用化まではたどりついていません。
アメリカと言うと勢いよくどんどん行ってしまいそうな雰囲気がありますが、ミシンはかなり時間がかかっているのではないでしょうか。
結局エリアス・ハウという人が5番目に特許を取得しましたが、それも実用化されず。
ただミシンの重要性はしっかりと認識されていたようで、無断で実用化されていることがわかり、最終的に特許訴訟が起こっています。
この時にエリアス・ハウと争ったのがシンガーです。
シンガーはミシンの製造販売権を勝ち取りました。
1850年にはシンガー1号ができ特許を取得してようやくブランドとしてスタートしています。
日本にミシンが伝わる
ミシンが日本に伝わったのはいつごろになるのでしょうか?
ヨーロッパで発明されアメリカでどんどん進化したミシンですが、日本に伝わったのはあのペリー黒船の頃と言われています。
ちょうどシンガーのミシンができて売り出された頃になりますので、時代の流れが少し見えてくような気がします。
1854年に来航した際に徳川家定に対してたくさんの献上品を贈っていますが、その中にミシンも含まれていたようで、スウィングマシネという名目で伝わりました。
そのころの状況から考えると、おそらく初めてミシンを使ったのは篤姫ではないかともいわれています。
またその後1860年にはジョン万次郎がミシンを持ち帰ってきたことも知られています。
呼び名についてはしばらくの間は「スウィングマシネ」だったようですが、明治になり「ミシン」に変化し、大量に輸入するようになりました。
このころには軍服も多く作られましたが、日本人もどんどん洋服を着るようになり夜会など華やかな舞台や様々な方面で着用することが増えていきました。
いろいろな形や流行に添ったスタイルなどそれぞれが楽しんでいたのかもしれませんね。
ファッション文化の変化などによりミシンもますます活躍する機会が増え、機能の充実などさらに進化していったでしょう。
その後は家庭用のミシンなどさらに身近なものとなり、今ではかなり技術も優れたものも売られています。
ソーイングが苦手な人でも簡単に縫えるよう工夫もしてありますので初心者の人にもおすすめです。
まとめ
ミシンの起源についてはいろいろ言われていますが、ヨーロッパで発明されたのが有力な説です。
その後のもたくさんの人が特許を取得したり、たくさんの過程があってミシンは生まれました。
この小さな機械の発明にこれだけの人がかかわっていたという事に少し驚いてしまいますが、やはりあると便利です。
これからも進化し続けるミシンに期待しましょう。