安いミシンでも大丈夫?シンプルな安いミシンを使いこなす心得

ミシンがあると幅広いハンドメイドに挑戦できますし、ズボンの丈直しが自宅でできるなど役立つことが色々あります。

特に自分で作ったり自分で直したりすることが好きな人なら、ミシンを購入して無駄になることは少ないでしょう。

しかしミシンは機械ものであるため、購入するとなると相応の費用が必要になります。

「予算が少ないけれど、どうしても欲しい」という場合には、通販などで探せる1万円前後の安いミシンもありますから検討してみてはいかがでしょうか。

そんな安いミシンの場合は基本機能だけのものが大半なので、上手に使いこなしていきたいものです。

そこで今回はシンプルな安いミシンを使って、初心者の方が上手に使いこなすための心得をご紹介したいと思います。



こちらの記事でもおすすめミシン製品を紹介していますので参考にして下さい。




まずは安いミシンの特性を心得ておこう

初めてミシンを購入する場合は、安いものと高いものがどう違うのかさえも分からない状態ではないでしょうか。

機能面や性能面での双方の違いを比較しながら、安いミシンの特性を知っておきましょう。

機能面の特性について

ミシンと言えば、布を縫い合わせることが基本的な機能になります。

この機能に加えてミシンでよく利用する機能と言えば、「端かがり」です。

これは布の端の処理に利用する機能で、自動で布端の処理を行ってくれます。

洋服や小物をハンドメイドする際には、大変役立ちます。

また「まつり縫い」の機能もミシンでよく利用する機能で、こちらはズボンやスカートの裾上げに役立ちます。

さらに刺繍ができる機能もミシンによく搭載されており、お子さん用の小物や洋服をハンドメイドする際により利用されています。

これらはミシンの縫い方のバリエーションと言える機能ですが、操作性で役立つ機能もあります。

例えばスタートボタンが付いているものは、縫い始めは自動でゆっくりスタートできます。

布の種類を選べる機能があれば、自動で縫いやすい状態に調節してくれます。

返し縫のボタンがあると、縫い終わりなどの処理に役立ちます。

以上が主だった機能の一例ですが、安いミシンの場合は基本的な機能をメインに、製品によってプラスアルファの機能を備えています。

安いミシンを購入する場合は、そのミシンに備わっている機能の種類をしっかり確認し、自分が利用したい機能があるものを選ぶことが大切です。

性能面の特性について

機械製品は価格が高くなるほどに性能が優れている傾向があり、ミシンにおいても同様のことが言えます。

一流メーカーの高額で性能が優れているミシンほど、壊れにくい傾向があります。

特にミシンは、上糸と下糸の調整においてトラブルが起こるケースが多く、自分で調節しても上手く縫えなくなると修理に出す必要があるでしょう。

どんなに高額のミシンでも、長年使っているとそのようなトラブルが起こりがちで、製品や使い方によっても差が出てきます。

安いミシンが一概に壊れやすいとは言えませんが、中には機械的に簡素なものもありますから、性能が劣るものもあるようです。

安いミシンの中には、一流メーカーのものでも型落ちやシンプル機能で安くなっている製品もあり、安くても信頼性が高い製品としておすすめできます。



こちらの記事でもおすすめミシン製品を紹介していますので参考にして下さい。




ミシンを使いこなすためのファーストステップは練習から

安いミシンの特性を知って、価格面や機能面において最適なミシンを購入したら、次は使い方の心得です。

ミシンの性能や種類に関わらず、まずは初心者としてミシンの操作や自分のマシンに慣れる必要がありますから、ファーストステップは不用な布を使って練習から始めましょう。

練習の際の、ポイントをご紹介します。

まずは薄手の布で練習してミシン操作に慣れよう

ミシンの練習では、縫いやすい薄手の不用な布地を用意しましょう。

厚手の布地は針の動きに負担が掛かりやすいため、初めての操作には不向きです。

薄手の布を準備したら、扱いやすい大きさに畳んで縫い合わせる練習をしていきます。

ミシンの練習でマスターしたいポイントは、ミシンの速度の調整、スタート時の速度、まっすぐ縫う練習やカーブ縫いの練習、縫い終わりの練習などです。

ただ何となく縫っているだけでも練習になりますが、ポイントを頭に入れて練習すれば、より上達しやすいのではないでしょうか。

現在主流の電気ミシンは速度調整に慣れることが大切ですから、何度も試しているうちに自分のミシンの操作性を身体で覚えていきましょう。

高性能のミシンの場合は、ミシンの速度を選べる機能や、スタートボタンにより自動でゆっくり縫い始められる機能があったりします。

しかしシンプル機能のミシンの場合は、そのような操作を自分で覚えていく必要があります。

自分のミシンに慣れれば上手に縫えるようになりますから、練習でしっかりマスターしていきましょう。

古いタオルを使って雑巾を縫って練習してみよう

少し自分のミシンに慣れてきたら、今度は布地を変えて練習してみましょう。

厚手の布地の練習としておすすめなのが、雑巾作りです。

もう使わない古いタオルを準備し、それを折りたたんでハンディタイプの雑巾を作っていきます。

厚手の布地を縫う際は針への負担を考えて、まずは低速で試してみましょう。

あまりにも厚い布地を縫い合わせると、ミシンによっては針が止まったり針が折れてしまったりすることがあるので注意が必要です。

最初は二重の厚さで練習し、それに慣れたら三重で練習してみましょう。

厚さがあるしっかりしたタオルの場合は、かなり厚くなってしまうので二重くらいが適当です。

またタオルはループが出ているものも多いため、最初は低速で注意しながら練習していきましょう。

安いミシンを使いこなすには、布地の特性に合わせた操作をマスターしよう

安いシンプルなミシンの場合、高機能タイプで見かける、布の種類に合わせた自動調節機能がついていないケースが多いので、自分で慣れていく必要があります。

縫うのが難しい布地の代表として、厚手と収縮性のある布地について、上手に縫うポイントをご紹介します。

厚手の布地はゆっくり目の速度で丁寧に

厚手の布をミシンで縫う練習として、雑巾を作って操作に慣れる方法を先ほどご紹介しました。

その際にも、最初は低速で様子を見ながら縫っていくことをおすすめしました。

いきなり厚手のものを高速で縫おうとすると、ミシンの性能によっては負荷が掛かりすぎることがあるからです。

ミシン操作において低速を保つことは意外と難しいかもしれませんが、早すぎず遅すぎない速度をイメージして丁寧に作業していきましょう。

こればかりは自分のミシンに慣れていく必要があるので、充分に操作できるようになってから厚手の布地に挑戦した方が良いですね。

厚手の布地の縫い合わせは、ミシンの性能が大きく影響します。

安いミシンの場合、厚手の縫い合わせが苦手なケースもあり、説明書などを見ると厚さの規定が記載されているケースもあるので、その範囲内で使うことが大切です。

自分のミシンで無理なく縫える厚さを、使いながら知っていくことが大切です。

収縮性のある布地は伸びに注意しよう

ジャージ素材など、布の種類によっては収縮性がよい生地が色々あります。

そんな布地をミシンで縫う場合、伸びを気にせずに縫ってしまうと、縫い目が攣ったような状態になることや綺麗に縫えないことがあります。

そのような収縮性がある布地は、縫っていく際に引っ張らないようにすることが大切です。

ミシンの動く速度に合わせて自然に布が動いていくように、手を軽く添えて操作していきましょう。

この時も早過ぎない速度で、丁寧に縫っていくことが大切です。

収縮性のある布地のミシン縫いは、慣れている人でも慎重に行う必要がありますので、前もって同様の布地で練習しておく方がよさそうです。

普段に着る衣服には、収縮性がある布地のものが多く、例えばトレーナーやTシャツ、パジャマや下着やスポーツウェア類です。

それらの裾直しやほつれの直しをミシンですることもあると思いますので、伸びに注意して丁寧に縫っていきましょう。

安いミシンでマスターしていきたいテクニック

シンプルなミシンの場合、便利な機能が付いていないケースがあります。

例えば返し縫いの機能や、糸調整の機能です。

これらは使いながら慣れていけばよいので、そのテクニックをご紹介します。

縫い始めと縫い終わりのテクニックをマスターしよう

ミシンの便利な機能の一つとしてあると助かるのが、返し縫いの機能です。

縫い始めや縫い終わりの部分を返し縫いしておけば、ほつれを防ぐことができますが、返し縫い機能があればボタン操作などを行うことで簡単にできます。

この返し縫いは安いミシンでも付いていることが多い機能ですが、簡易的な製品の場合は付いていないこともあります。

返し縫いの機能がない場合は手動で行う必要がありますが、操作は簡単です。

例えば縫い始めなら、数センチ縫ったところでミシンを止め、針が布に通っている状態にして布の方向を変えてスタート点まで縫います。

同じ要領で布の方向を変えて、縫い続けていきます。

縫い終わりの場合は、最後まで縫ったら布の方向を変えて同様に返し縫いしていきます。

洗濯をよくする衣類や小物類は、縫い始めや縫い終わりがほつれてくることが多いので、返し縫いをマスターしておくと便利です。

上糸と下糸の調整方法をマスターしていこう

ミシン操作で難しいことの一つと言えば、上糸と下糸の調整です。

これが上手くできていないと、縫い目が攣ってしまって見た目に美しくありませんし、布自体も攣った状態になることが多いので困りものです。

一般的なミシンには、その調整のためボタンや目盛りがついていて、それを目安に調整していきます。

高性能なミシンほどその調整がしやすい工夫がありますが、シンプルなミシンはその辺が簡素な作りになっているケースが多い傾向があります。

しかし上糸と下糸の調整方法は、説明書を見ると記載されていますから、それを参考にして諦めずに色々試してみましょう。

自分のミシンに慣れていけば特性も自然に把握できるので、糸の調整も徐々にできるようになるでしょう。

まとめ

安いミシンはシンプルな機能のものが多く、高いものに比べて操作性や性能面で劣る特徴があります。

しかし基本的な縫い物をするのであれば、充分に役立ちます。

縫いにくい布地を扱う場合の上手な使い方や、ミシン縫いで押さえておきたい使い方をマスターしておけば、便利な機能が付いていなくても使いこなすことが可能です。

今回は安いミシンを購入した場合に役立つ情報をご紹介しましたが、ミシンを使う頻度や用途によって、必要な機能や性能を備えたミシンを選ぶことも大切でしょう。