日本で一番初めにミシンを使った人は何とテレビのドラマでも有名な篤姫だったのです

子供の頃はミシンという言葉は英語だとばかり思っていましたが、実は日本語だったのですね。

本来はsewing machine やmachineという言葉が日本ではマシンからミシンへと変化をして日本語となっていったものとのことです。

当時私の母が使っていたミシンは足踏みミシンといわれるもので、足で踏み板を踏み込んでリンク機構のベルト車を回してベルトから回転力を上部のハズミ車へ送り縫込みを行う針棒を動かすという動力伝達方式でした。

先端の針棒までにはたくさんのこまかい精密機械部品があり、その構造はとても複雑で、母が糸などを巻き込んで困っていたことを子供ながら大変だなあと思っていたことが今でも思い出されます。

ここではそんなミシンについての歴史と私のミシンに対する思い出などについて紹介してみたいと思います。



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ミシンの歴史について

私の母が使用していたミシンのメーカーは確かシンガーミシンと名前が入っていたように記憶しています。

このシンガーミシンが世界で最も古くからあるミシンのメーカーだといわれています。

西暦1853年にシンガー社の創業者であるI.M.Singer(アイザック・メリット・シンガー)が、シンガーミシン1号機を100ドルで発売したのが始まりだそうなので、164年の時代が経過しているわけです。

ところでこの1853年といえば日本がまだ鎖国の時代で黒船として有名なペリー提督が浦賀へ来航した時代にあたるのですから、あらためて当時の世界と日本の文明の差には驚きますね。

それにしてもこのような機械を開発したのはどのような背景があったのでしょうか、気になりますね。

そこでこの発明に至るまでの時代背景などについて紹介してみましょう。

ミシンについて

ミシンの原型となる機械の開発は古く、1589年のイギリスで編み機として発明された機械に遡るようです。

その時代にはいろんな人が仕組みの違うミシンを発明してはいたものの量産に至るまではならなかったようです。

1810年になるとドイツの靴職人のクレムスという人が近代ミシンの原理の基礎となるものを発明されたとなっています。

このようないろんな歴史を辿って前述したようにアメリカでのシンガーミシンへとつながって来たのです。



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アメリカでのミシンの開発についての裏話

前述の通り、ミシンの発明は何といってもヨーロッパにその源がありますが、それを商業ベースに乗せて製品化をしていったのがアメリカのフロンティアスピリッツといえるでしょう。

その中での主役は何といっても先に述べたI.M.シンガーといえますし、1850年にI.M.シンガー社を創設し1853年の一号機の販売については先に紹介した通りです。

その上黒船のペリー提督の2度目の日本への来航時にはミシンが、なんとお土産として将軍へ贈られていたということです。

テレビドラマで篤姫がミシンを持っていたのを見たことがありますので、ミシンが将軍に献上されたのは事実だったのですね。

ところでこのシンガー氏のミシン発明にも発明に至るまでの裏話がいろいろとあるようです。

ことの始まりは友人が開発中のミシンの欠点をシンガーにこの欠点を改良して市場に出せば大きな利益になるような相談をしたということから始まるようです。

ここでシンガー氏は一念発起ということで、約2か月間この開発に没頭し努力の結果1853年には1号機を販売するまでになったということです。

ただしこの構造と同じものは1846年にエリアス・ハウが考案し特許を獲得していたにもかかわらずシンガー氏が販売をした為、裁判訴訟にもなったという経緯もあったようです。

結局裁判ではシンガー氏は優秀な弁護士を立てて、和解金をエリアスに支払い製造販売権を取得したとなっています。

ミシンの種類について

一言でミシンといってもいろんな種類があるようです。

まず母などが昔使っていた「家庭用ミシン」ですが、価格的にも安価で家庭で使いやすく設置も、し易いように小型化されたもので、現在では持ち運びに便利で場所も取らない卓上式のものが主流となっているようです。

それと、私の妻が内職で使うようになった「職業用ミシン」は、仕立て屋さんや使用頻度の高い人が使うミシンで、電動で動かすものとなっているようです。

次に裁ち目かがり専用の「ロックミシン」、裁縫工場などで使われる「工業用ミシンまたは産業用」などがあり、それぞれの用途によって使われているようです。

ミシンによる代表的な縫い方について

ここではミシンの原理から代表的な縫い方について考えてみたいと思います。

ここで気が付くのはミシン針と手縫いの針の違いで、手縫いの針は糸を通す針穴が針の後部にあるのに比べてミシン針は針の先端付近へ針穴があるということです。

針穴に糸(上糸)の通った針が布を上から貫通し次に針が布から抜かれるのですが、このとき針と糸の間の摩擦力よりも糸と布の間の摩擦力の方が大きいため糸が布の下面にループの形で残るような状態になります。

このループになったところへ下糸を通して抜けなくするこれがミシンの原理となっています。

このような原理で縫われているのですが縫い方には次の方式があります。

  • 本縫い
  • 単環縫い
  • 二重単環縫い
  • 縁かがり縫い
  • 扁平縫い
  • 安全縫い

代表的な「本縫い」とは、上糸のループに下糸を通す方式であり、解け難く強度にも優れています。

下糸の入ったボビンが回転しながら上糸のループへ下糸を通す重要な役割を果たしています。

また「単環縫い」というのは一本の針と一本の糸で縫う方式で、一つ前の縫い目のループの中に次の縫い目のループを通すことで糸の抜けを防いでいますが、糸が切れた場合には連続して解けやすくなります。

日本におけるミシンメーカーについて

日本にも数多くのミシンメーカーがあり、各社それぞれ特徴があり独自のミシンを開発し生産販売しています。

まず「ブラザー工業」では工業用、家庭用の全般が得意なメーカーです。

また「蛇の目ミシン工業」は家庭用ミシンが得意なメーカーとして知られています。

次に「JUKI」は工業用、職業用ミシンと小型のロックミシンを得意としています。

またこれらの他に高性能な工業用環縫いミシンを開発、製造、販売する「ヤマトミシン製造」や「森本製作所」、トヨタミシンを販売する「アイシン販売」など世界でも技術的には評判の高い会社も存在しています。

最近の人気ミシンメーカーについて

最近のミシンはコンピュータプログラムによる制御でいろんな模様や飾る縫いなどいろんな機能が装備されていますので、購入を考えておられる方は何を基準に選べばよいのかなかなか決められないのが現状ではないでしょうか。

そんな場合はメーカで選んでみるのもいいものだと思われます。

国内にも前述しましたように多くのミシンメーカーがありますが、国内シェアトップ3を占めるメーカーを紹介したいと思います。

まず蛇の目ミシンですが、家庭用ミシンではシェア世界一を誇るメーカーです。

コストパフォーマンスがよいうえに、初心者から上級者までの幅広い機種が揃っていて縫い目のきれいさには定評があるようです。

次に工業用ミシンとして世界一のシェアを持つのがJUKIミシンです。

工業用ミシンとしてその技術を活かしたパワーのあるミシンは家庭向けとしても根強い人気を持っています。

シンプルはデザインではありますが、縫いに対する性能には評価が高いようです。

最後に取り上げるのが機能とデザインにこだわりたい人におすすめのBROTHERミシンということになります。

薄地や繊細な生地を得意としたミシンが多く洋服などを作るのに適しているようです。

先のメーカーに比べて刺繍のできるミシンに力を入れているのが特徴です。

またカラー展開のあるものが多くデザインも花柄やレースもようが入っているなど可愛らしいデザインがすきな方には嬉しいラインナップでしょう。

おすすめのミシン3選について

上記紹介した各メーカーの中からおすすめの製品を紹介したいと思います。

蛇の目ミシンではコンピューターミシンの「JP710」

最新モデル ジャノメ コンピュータミシン JP710MSE 新色(プレミアムゴールド)

このミシンは基本性能、基本機能の充実につとめたシンプルミシンです。

蛇の目ミシンは先程も述べましたように縫い目がきれいといわれています。

このミシンも縫い目がキレイだという評判が高いようです。

それと何といっても故障率の低さが最大の特徴といえるでしょう。

精密機械のミシンでは未使用時の埃が溜まることで内部部品の劣化が原因で故障が起きやすいとされています。

しかしこの機種ではずば抜けた故障率の低さがあります。

これがジャノメミシンの品質・部品制度な高さが伺えます。

これからミシンを始める方や長く使ってきたミシンを買い替えられる方におすすめのミシンです。

JUKIミシンでは「GRACE 100B HZL-G100B」

JUKI コンピュータミシン 『GRACE 100B』 ハードケース付き HZL-G100B

このミシンは上糸の調子調節がコンピューター制御されているので、薄手から厚手の生地も、段差縫いにも糸を乱すことがなく瞬時に対応出来る利点があります。

耐久性、貫通力それに広いソーイングスペースを備えるこのミシンでは、カーテンのような大きなものやジーンズ地も縫い勧めることが出来るのが特徴でしょう。

快適な縫い心地や縫い上がりのきれいさを重要視される方や初心者でも長く使用できるミシンを探している方におすすめのミシンです。

BROTHERミシン「Family Maker FE1000」

初心者の方でも簡単に刺繍機能が楽しめると人気のミシンです。

刺繍が楽しめると同時に、ミシン本来の縫い機能もしっかりと装備されているので、このミシン一台で幅広い用途がカバーできる優れもののミシンです。

縫い模様が別途パソコンでデータを取得して追加可能となっているので、楽しみが無限に広がって行く点が最大の特徴となっています。

世界に一つだけのオリジナルの刺繍模様で縫い上げる楽しみもあります。

刺繍に興味があっても使いこなせない、ソーイングもしっかりできるミシンがほしいといわれる方に是非おすすめしたいミシンです。

いずれにしてもどんなタイプのミシンがお好みかは買われる人がそれらの特徴を十分検討されることが必要でしょう。

まとめ

ここまでミシンの歴史と日本への普及の様子など紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。

確かに日本は海外からは機械文明など大きく遅れてしまいました。

しかし日本人特有の文化の取り込みの早さと、それらをさらに改善していく努力で世界に負けない優秀なミシンを開発してきました。

私たちはこのような先人たちの努力に誇りを持ちたいものだと改めて感じています。

今後さらなる技術の発展がミシン業界に広がっていくことを期待したいと思います。