SUMIREA

初心者はどのタイプのミシンを選ぶべきか?5種類のミシンとそれぞれの特徴

   

雑巾から洋服までいろいろな縫い物や刺繍に使えるミシンは、ハンドメイドの楽しみを大きく広げてくれる便利な道具です。

ミシンにもいろいろな種類があって機能も多彩なため、初心者はどれを選んだらいいのか迷ってしまいます。

現在使われているミシンを大きく5種類に分け、初心者にはどのタイプが向いているのかという点を解説します。




これだけあるミシンの種類

ミシンには19世紀に発明されて以来という長い歴史があるだけに、100年以上の歴史を通じて多様な形に進化しながらさまざまな機能が加えられてきました。

そんなミシンの数々も古い型は次第に淘汰され、現在使われている種類は駆動方式や機能の違いから大きく5つに分けられます。

現在のミシンは電気の力を利用して駆動する方式ゆえ家電製品の1つに数えられますが、もともとは人力で駆動する方式でした。

電動ミシンが登場するまでは足踏み式の人力ミシンが使われていたせいか、電動式ミシンの登場後も足踏み式の達人は従来型のミシンを使い続けたのです。

昭和50年代頃から電動ミシンが普及し始め、その後は速度調節に電子制御の仕組みを取り入れた電子ミシンへと主流が移り変わっていきました。

現在の主流となりつつあるコンピュータミシンは電子ミシンの進化形で、電子制御からさらに進歩したマイコン制御の仕組みが取り入れられています。

家電製品というより文房具に近いハンドミシンを別にすると、一般家庭でも使われているミシンにはこの他にロックミシンと職業用ミシンがあります。

洋裁ブームの頃はミシン1台で家計を支えた女性も

ミシンを使った洋裁教育は日本でも明治時代から行われていましたが、家庭にミシンが普及したのは昭和の戦後でした。

かつては現在のように既製服を売る店も多くなかったため、自分で洋服を作って自由にファッションを楽しめる洋裁が女性の間で大ブームとなったのです。

当時は洋裁の内職が高収入を得られる仕事と言われて洋裁学校に女性が殺到し、ミシン1台で家計を支えた女性もいたほどです。

内職で収入を得ない場合でも自宅にミシンを持っていれば自分の好みに合わせて洋服が作れることから、ファッションに関心の高い女性にとってミシンは欠かせない道具でした。




調節方法がアナログな電子ミシン

そんな洋裁ブームの頃はまだ足踏み式の人力ミシンが主流でしたが、この方式のミシンは現在の一般家庭でほとんど使われていません。

現在使われている家庭用ミシンは電子ミシンとコンピュータミシンの2種類が中心で、他のタイプは少数派です。

このうち電子ミシンはそれ以前から存在した電動ミシンを電子制御できるように改良した製品で、電気で動くモーターも電動ミシンより高い精度を誇ります。

電子ミシンはかつて足踏みの人力で微調整していた速度を電子回路でコントロールするだけでなく、糸調子や縫い目などの調節も電子制御する仕組みです。

ダイヤルを使ってそれらの設定を調節するところがコンピュータミシンと違う点で、アナログな調節方法を採用している点が電子ミシンの特徴だと言えます。

初心者には操作が難しい面も

電子ミシンはコンピュータミシンと比べて全般に価格が安いため、最初の1台をできるだけ安く購入したいという人には有力な選択肢です。

とは言え電子ミシンが初心者向きかと言えば必ずしもそうとは言い切れず、ミシンをまったく使った経験がないと操作が難しい面もあります。

速度の調節から模様の調節に至るまでダイヤルを回してアナログ的に調節しなければならないため、きれいに縫い上げるには少々コツが必要になってくるのです。

とは言えコンピュータミシンが普及する以前からミシンを使っていた人にとっては、操作方法が身についている電子ミシンの方が使いやすいものです。

まったくの初心者には後述するような理由でコンピュータミシンの方が向いているとも言えますが、すべての初心者がそうした条件に当てはまるわけではありません。

機械オンチのためにコンピュータミシンが苦手だという人には、アナログ操作で機能がシンプルな電子ミシンの方がおすすめです。




コンピュータで制御されたミシンが現在の主流

コンピュータミシンはその名の通り、速度調節から縫い目の調節まですべてがマイクロコンピュータで制御されるように作られています。

たいていのコンピュータミシンには液晶画面が付属していて、速度や縫い目の幅などを細かく設定できる仕組みです。

同様にマイコン制御された家電製品を日頃から使い慣れている人であれば、コンピュータミシンの方が電子ミシンより使いやすいと言えます。

コンピュータミシンは縫い目を0.1mm単位で調節できるため精度が高く、きれいに縫えるという点もメリットの1つです。

従来のミシンではよほど操作に熟練しないと縫い目が雑になり、いかにも手製といった仕上がりになりがちでした。

コンピュータミシンを上手に使いこなせば、初心者でも縫い目を既製服並みにきっちりと仕上げられます。

初心者にもやさしいコンピュータミシン

コンピュータミシンは全般に高機能が特徴だけに、初心者にとっては多彩な機能を使いこなせるかどうか心配になってしまうものです。

実際には電子ミシンで手動調節していた部分がすべてコンピュータ制御されているため、難しい設定をすべて機械に任せられる点ではコンピュータミシンの方が初心者向けだと言えます。

誤った設定のままミシンを作動させて失敗するようなミスも、コンピュータミシンなら安全装置が作動してすぐに停止するので防止できます。

何が原因で停止したのか液晶画面にエラー表示されるため、初心者でも自己解決しやすい点がコンピュータミシンを選ぶメリットの1つです。

コンピュータミシンなら縫い模様のパターンも豊富にインプットされていますので、初心者でも熟練者並みに多彩な技を駆使できます。




現在ではあまり使われなくなった電動ミシン

コンピュータミシンや電子ミシンが登場する以前に主流だったのは、速度などが電子制御されない電動ミシンです。

それまで足踏みの人力で駆動していたミシンを初めて電気駆動に対応した点では画期的でしたが、電動ミシンも今となっては時代遅れの感が否めません。

電子ミシンは厚手の布でも低速で縫えるだけのパワーを発揮するのと比べ、電動ミシンは厚手の縫い物に不向きだという点も不利な材料です。

そういった理由で使う人が少なくなったとは言え、電動ミシンは現在でも少数ながらまだ一定の需要があります。

電子ミシンやコンピュータミシンと比べて価格が安い点は電動ミシンを選ぶ最大のメリットですので、ミシンをできるだけ安く購入したい人は選択肢の1つです。

ロックミシンと職業用ミシンはステップアップ用

初心者向けというコンセプトからは外れますが、将来的にステップアップを目指すならロックミシンや職業ミシンの特徴も知っておくといいでしょう。

このうちロックミシンはニット素材を縫い合わせたり、かがり縫いを施したりするのに適した高性能ミシンです。

かがり縫いというのは端の部分がほつれないようにするための縫い方で、普通のジグザグ縫いよりも高度な技法を必要とします。

ロックミシンは家庭用ミシンを使っている人が2台目に購入する例が多いのと比べ、職業用ミシンは家庭用ミシンの買い替えに選ぶケースが大半です。

電子ミシンやコンピュータミシンに代表される家庭用ミシンは直線縫いだけでなく、ジグザグ縫いやボタン縫いといった多彩な縫い方ができるように作られています。

職業用ミシンはパワーやスピードが家庭用より上で高い耐久性を誇りますが、直線縫い専用という点を考えると初心者には不向きです。

ミシンを使ったことがない人が初めて購入する1台には、予算に応じてコンピュータミシンか電子ミシンの中からを選ぶのが無難だと言えます。




まとめ

以上のようにミシンにもいろいろな種類があるとは言え、初心者向けということになると選択肢は限られてきます。

できるだけ安くミシンを始めたいという人には、安価な製品が多い電子ミシンも候補に入ってきます。

失敗につながりかねない設定ミスをエラー表示で防いでくれる上に縫い模様のパターンも豊富なコンピュータミシンは、初心者でもきれいに縫える機能が充実しているという点で最も有力な購入候補です。